アトピー性皮膚炎には自律神経失調症が深く関係しており、交感神経と副交感神経のバランスのくずれから、体の「冷え」を招いたり、免疫反応のずれを招いたりするといわれます。
体のもつ免疫反応は、自律神経に支配されており、アトピーの場合は、自律神経の失調が根本の原因で、反応しなくてもよいものに過剰に反応してしまうという、ずれた免疫反応が起こってしまいます。
温泉湯治によって体にさまざまな刺激が加わることで、体の細胞機能を正常化させる働きがおこるのです。
温泉のもつ温熱効果や、温泉に含まれるイオン化した豊富なミネラルなどが、複合した刺激となって体に変調をもたらし、ゆがんだ機能をもとにもどす働きをするそうです。
たとえば、胃酸過多の人が温泉に入ると胃酸は減り、逆に胃酸が少ない人が温泉に入ると胃酸が増えるのです。そしてこの効果は、自律神経にも強く働くことがわかっています。
温泉湯治によって、自律神経が正常な働きに戻ることによって、免疫反応も正常にもどると考えられています。温泉湯治は、アトピー性皮膚炎にかぎらず、リウマチや膠原病などにも効くといわれるのは、体の機能を正常化させ、正しい免疫機能に戻してあげることができるからです。